宇宙でのセックスは簡単ではない、、、らしい
宇宙開発情報によると、宇宙でのセックスは簡単ではないらしい。
そんなことは言われなくても判っているのだが、こうやってNASAを始めとした頭脳集団が真剣に研究しているのが驚きである。
詳細は、以下の引用部分に任せるが、、、
この文章を読んで思ったのは、生物は、そもそも海から陸に上がるときも、(その当時の生物が自分で研究をしていないまでも)大冒険であったはずであり、人間が四本足から二本足になったときも大冒険であったはずである。その結果、要らないものは退化し、必要なものは進化して今に至っているはずである。
宇宙に行くことが必然であれば、進化の過程で、重力の不要な人間になったり、以下に記載されている問題点を解消していくのではないのだろうか。
もっとも、宇宙のラブホテルに行くということが「必然」かどうかは、いまだに20世紀を生きているこのワタクシには判断がつかない。
それにしても、宇宙戦艦ヤマトの古代守は超人的な能力を持ってイスカンダルのスターシャと愛を育みサーシャまでもうけているのだから大したもんである。。。
(引用)
2006-07-25 宇宙でのセックス、簡単ではない
宇宙の無重力環境でのセックスは都会人の話題とかロマンスあふれる夢物語といった類の話ではあるが、しかしながら専門家によると、そんなに簡単な話ではなく単純なものではないようである。
例えば宇宙酔いがその良い例であるし、体の位置や体位を維持することもはなはだ困難でもある。さらに汗等の体液が逆に邪魔になる可能性が高い。
米国で開催されているNewSpace2006会議は、宇宙フォロンティア財団が主催している将来の有人宇宙探査を目指す会議であるが、この会議の席上、NASAの医学専門化 ジム・ローガンは「想像が時として現実よりも広がってしまう傾向にある」として、宇宙でのセックスが話題先行状態に違和感を表している。しかしながら、宇宙でのセックスや生物学的基礎研究は将来の長期有人宇宙探査にとって大変重要な研究課題であることは間違いないと指摘している。
女性作家のバナ・ボンタ女史は「宇宙でのセックスは楽しいことだけではなく、人間の生存に係わる重要な問題である」と指摘する。彼女は宇宙旅行のロマンス部分と量子物理学的思考をミックスする文体の「Flight」の著者である。
宇宙でのセックスの話題はこれまで長い間、噂や思惑が飛び交った分野であった。数年前、ある作家が、NASAはスペースシャトルを使って性行動の研究を行ったと主張したが、NASAはその直後それをやっきになって否定した。今日、NASAはある種の「聞かざる、言わざる」的な方針をこの種のテーマでは貫いている、とローガンが述べているが、NASAを代表して言っているわけではないことを会議で強調した。
宇宙でのセックスの話題は最近になっていくつかの理由で表に出てきている。その理由の一つが、作家ローラ・ウッドマンシー女史による”Sex in Space”という題名の本が出版されたことにもよる。さらにロバート・ビゲロー氏率いる宇宙技術企業が先ごろ、将来の宇宙ホテル建設に道を開くことになる最初のモジュール打上げに成功し、民間宇宙モジュールにて動物増殖の実験を支援していることもその理由の一つなっている。
とにかく、今後十年間でビゲロー氏の宇宙企業、ビゲローエアロスペース社はさらに多くのモジュールを打ち上げ、宇宙ホテル建設を目指す。ボンタ女史は、このホテルでは将来レクレーションや愛を育む行為も当然活発になるだろう、と述べている。
ウッドマンシーによると、宇宙観光産業にとって宇宙セックスは宣伝の切り札になることは間違いないと指摘する。というのもどのカップルも最終的には、「あれ」を試してみたいと思うのは確実だからである。
しかしながら、実際は現実的な挑戦課題に対処しなければならない。ボンタ女史によると、宇宙でのセックスはより暑いものでしかも湿ったベットリとしたものである。なぜなら、無重力では体から熱を放出させる空気の自然対流が発生せず、運動による熱が体にこもってしまう。さらに研究者によると、無重力ではより多く汗をかく傾向にあるので、セックス行為によって汗の水滴が室内を沢山浮遊することにもなる。
無重力の物理的影響によってセックスがより複雑な問題を引き起こすことにもある。ボンタ女史によると、最近の模擬無重力実験ではキスすることさえも困難であることが判明した。「お互いが接触している状態を維持するためは結構奮闘する必要がある」とのことである。パートナは壁に体を固定するか、或いはお互いに何らかの方法で固定し合う必要がある。この問題に対処するために、彼女が考えた無重力用宇宙服は、ベルクロとジッパが縫い付けられている。
ボンタ女史によると、無重力では体の大部分が緩んだ状態になるという良い面もあるが、一方で男性にとっては、血圧の低下によって性器が小さくなるという問題がある。
また、宇宙旅行者がたびたび遭遇する宇宙酔いへの対応も必要となる。とくに冒険的な行動を伴うときにはより宇宙酔いの可能性が高まる。「セックスの前後も含め、アクロバチックな行動は慎むべき」とアドバイスしている。
このような様々な理由から、ゴーガン氏は、宇宙での普通のセックスはそれほど夢のようなものではないと述べている。「いろいろ考えると、宇宙でのセックスの状態というのはかなり乱雑なものだろうと想像できる。どのような動作にも力の反作用が働くし引っ張りの力も働く。しかしながら想像力を働かして考えると、無重力での刺激的なセックスには有能で熟練した映画撮影技師と適切な照明と音楽が伴った全体的な効果的な演出がなければ困難である」と主張している。
笑うかもしれないけど冗談ではないとして、「無重力のセックスは、多少なりとも踊りの振り付けのようなものが必要かもしれない。そうでもしないと、粗野で虚弱な行為となってしまう」とローガン氏が語っている。
ボンタ女史によると、新婚向け宇宙ホテルは無重力セックスをより楽しむために特別に設計された環境を提供するかもしれないと考えている。例えば、冷水や香料を入れた小さなカプセルで溢れる「水の部屋」といった感じのものである。
ローガンによると、セックスの後に起こる問題は、将来の宇宙旅行に夢をはせる次の世代にとってより重要な問題を引きを越す。これまで動物実験で分かったことの一つに、重力負荷が無い状態は胎児の発育であらゆる問題を引き起こすことである。
例えば、妊娠したネズミを使用したロシアの実験では、17匹のうち、13匹の胎児のあらゆる部分の骨が未発達だった。さらに生後の正常な神経組織の発達には重力負荷がある環境での適切な運動が必要であることも発見されている。免疫機能も無重力では低下する。
ゴーガン氏は妊娠後数週間までは特に心配することがないが、研究によると、妊娠後26週間以降は胎児にとって重力が重要な役割を果たしていることも指摘している。
「これらのことは、太陽系で人間が定住化するために重要な点を示唆している。何世代にもわたる重力無しの生活は不可能であるという結論である。
これに代わるものとして人工重力によって宇宙居住を可能にするかもしれない。映画「2001年宇宙の旅」で描写されている回転する宇宙ステーションのように、遠心力によって重力を発生させる方法とかが有力である。しかし、どの程度の重力が必要なのだろうか?
月面のように地球の六分の一か、火星の三分の一なのか、現時点では誰にも分からないと、ローガン氏は言う。
「我々は重力と向き合う方法を知らない。重力を薬物治療で例えると、服用量も知らないし服用頻度も知らないし、副作用さえも知らない」。
ゴーラン氏によると、さらに重要なのが宇宙環境では必ず存在する宇宙放射線の問題で、胎児の発育への影響が懸念されている。胎児に対する無重力環境の悪い影響と放射線の影響が複合的に作用するかもしれないということである。宇宙での妊娠に対する知識の欠落が、大変危険な状況を生み出すかもしれない、と述べている。
経口避妊薬の宇宙での効果も懸念事項の一つである。ウッドマンシー女史によると、ある薬物治療の研究によると、宇宙では地上ほど簡単に薬が体内に吸収されないことが分かっている。ロマンチックな話題以前にもっと研究されるべき、と述べている。
(引用終)