タクシー通学する小学生
秋田児童殺害事件に端を発して、同地域ではタクシー会社が子供を送迎する保護者を支援する、割引サービスを始めるらしい。
親の立場とすれば、犯人がとりあえず捕まっているとはいえ、子供を一人で送り出すのは相当勇気のいることだろうと思うのでありがたいサービスかもしれない。
とはいうものの、こういうサービスが出てくるという時代背景に嫌悪を感じるのはこのワタクシだけではないような気がする。先日も、「このままでは武装して小学校に行く時代が来るかもしれない」とぼやいたばかりだが、子供が一人で外出できない社会がそこまで来ているような気がしてならない。学校と自宅の間は、もはや子供のフィールドではなくなるのだろうか?
今までの日本であれば「ノドモト過ぎれば、、、」で、ある方向に動いてしまった世論がすぐに元の方向に戻る社会であったような気がするが、ノドモトを過ぎる前に次の「熱いモノ」が口に押し込まれるので、元の方向に戻るような気にはなれない。
ここで話は大きく変わるが、先日修学旅行生と思える小学生の団体に声を掛けられた。最近こちらから子供に声を掛けるなんてことは敢えてしないようにしているので(参考:「子供に道を聞く勇気はありますか?」)、少々ビビッた。子供に声を掛けられてビビる時代というのも問題である。
その小学生は、まさしく子供らしく、「すいませ~ん」とこのワタクシに話しかけてきた。
そして、「山形と言えば何を思いますか」と聞いてきたのである。
う~む、、、何も思い出さなかった。。。 なんとか脳みその底から山形の名産品を捻出しようとしたが思い出すことができない。
返答のできないこのワタクシを見た子供達は悲しそうにその場を去った。
このワタクシが、「さくらんぼ」や「将棋の駒」を思い出したときには、子供達はもういなかった。
このワタクシは、子供達にグレるきっかけを作ってしまったような気がしてならない。
秋田でタクシー通学する子供もいずれ大人になる。
自分がタクシー通学した経験のある親は、子供をどう育てるのだろうか?
大人が何気なく取った行動や、子供のためにと思って作った制度が、本当に子供のためになっているのだろうか。子供をある方向に動かしているだけかもしれない。
世代は、常に前の世代を見て後継されていくはずである。
(本当に書きたかったことは、こういうことでは無かったような気がするが)
(関連サイト)
「恐るべし、最近の小学生」
(引用)
秋田児童殺害:タクシー会社が児童送迎で運賃割引
秋田県藤里町立藤里小1年、米山豪憲君(7)が殺害された事件を受け、児童を車などで送迎する保護者の負担を減らそうと、地元のタクシー会社が16日から運賃割引で支援に乗り出す。小中学生が学校や塾を発着点に乗車する場合、運賃が半額になる。期間は6カ月を予定。国土交通省によると、子供の安全のための運賃割引は全国で2例目という。
この会社は藤里町に隣接する能代市二ツ井町の「二ツ井観光タクシー」(中嶋日吉社長)。藤里町と二ツ井町地区の小中学生が大人を同伴せずに乗車した場合、運賃を5割引きとする。1日に国交省東北運輸局に割引サービスを申請し、15日付で認可された。
両地域では事件後、多くの小学校で保護者による送迎が続いている。下校時には勤務先を早退して送迎する人も多い。中嶋社長は「ドア・ツー・ドアのタクシーの特性を生かし、子供たちを安全に送り届けたい」と話している。
同様の例としては、岡山県倉敷市のタクシー会社が今年3月から近くに住む児童を対象に乗車距離にかかわらず運賃が一定の「定額タクシー」を実施している。
毎日新聞 2006年6月15日 20時24分
コメント (1)
それにしてもタクシーで通学とは・・・
物騒な世の中になったものですねぇ・・
ワタシが小学生のころは、子供だけで
砂場に遊びに行ったりしてたけど、
これからの時代はそういうのも難しく
なるのかな。。。?
いつもエッセイ楽しく読んでいます!!
投稿者: Mie | 2006年06月16日 15:54
日時: 2006年06月16日 15:54