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阪神の外国人獲得戦略

 阪神タイガースのここ数年(いやここ十年近くか。。。)の外国人助っ人獲得戦略のいい加減さは目に余るものがある。

 特にここにきての、毎年のように繰り返される、途中退団(途中帰国)劇は、阪神ファンでなくてもバカバカしいと思っているに違いない。
 阪神のフロントは相当意識改革しないとダメであろう。
 まことに個人的かつ勝手な外国人選手獲得方法を列挙させていただく。
 (あくまでも、他チームと比べて、スカウト能力に相当な欠落が見られる阪神にかぎっての話であることをあらかじめお断りしておく)


(1)オフに補強しない
 毎年11月頃になると、スポーツ紙面に、「阪神大物助っ人獲得!」の文字が躍る。
 しかし、よくよく考えてみれば、各国の「大物」が、各国のプロ野球リーグやメジャーリーグの一軍を目指して始動しだすのは、年明けである。年末に契約できる「大物」がいるわけはない。(まさか、日本のプロ野球と契約できればハッピーなんて「大物」がいるとは思えない)
 そういう意味では、メジャーリーグ関係者を獲得したいのであれば、メジャーリーグを目指して死に物狂いで頑張ってきたものの、3月になった時点でメジャー入りできなかった選手を獲得するほうがハズレは少ないはずである。
 年末にノコノコと契約する擬似「大物」は、間違いなく自ら「メジャーには残れない」と思っている選手である。そんな選手を取るよりも、少なくともメジャーを目指して開幕直前まで頑張ってきた選手を狙うほうが意味があることは、ここ数年年末に契約してきた「大物」を見ればよく分る。


(2)外国人選手を1年で判断しない
 二年前にジョンソン(現NYメッツ)という選手がいたが、彼は20本のホームランしか打てなくて解雇された。そして、去年タラスコという選手と契約したが、同じ程度のホームランしか打てなくて、また解雇された。
 しかし、一昨年20本打ったジョンソンは、もし去年いたら、より日本野球に慣れて、もっと活躍したかもしれない。現に、もっと大砲をと思って取ったタラスコが同じ程度しか活躍できなかったのだから、ジョンソンでもよかったような気がする。
 そして、タラスコを解雇したあとに今年取った二選手(クルーズ、ペレス)はもういない。ここでも、それならタラスコを残しておいたら、という気が起こってくるのである。
 あのバースですら、一年目から54本のホームランを打ったわけではない。やはり、慣れるまでの時間は必要である。


(3)もはや外国人選手を助っ人と思わない
 少なくとも、(日本も含めた)世界中の野球選手は、世界最高峰のメジャーリーグを目指している(個人的には日本野球とメジャーリーグに大差があるとは思わないが)。
 米国人選手は、メジャーリーガーになれなくて日本という1ランク落ちた国でプレーしている意識があるのは否めない。逆にそういう意識がなくなった頃に大活躍するものである(バースしかり、元横浜のローズしかり、現近鉄のローズしかり、、、)。そういう意味では、アメリカ人は助っ人と思わず、ホームランばかり期待せずに一芸(守備でも走塁でも構わない)に優れた選手を取るべきである。そうすれば、ベンチも打順にこだわることなく選手の起用ができる。
 逆にアメリカ人以外の米州出身選手は、日本をステップにメジャーリーグも視野にいれてプレーしている選手が多いと思われるので、かなり真面目にプレーしているように見受けられる。これらの選手は、アメリカ人選手と比べて打順にこだわらない。
 前向きなマインドでプレーしないアメリカ人大砲に期待するより、国産のクリーンアップで固定するくらいの意識でチーム作りをしなければならない。
 今年、上位にいるチームでも助っ人選手が今まででは考えられない打順で打っているチームがある(近鉄のギルバート、ダイエーのバルデス、ヤクルトのラミレスなど)。彼らにホームランは期待されていないが、結果的に並みの日本人よりは打ってくれるのである。まさに真の意味での助っ人である。


(4)本当に大砲がほしいなら守備には目をつぶる
 (3)とは矛盾するが、それでもどうしても大砲がほしいなら、とにかくバッティング以外は徹底的に目をつぶるべきである。
 パリーグの外国人選手には大砲が多いが、これは明らかにDHという制度が幸いしている。打ってくれれば、別に守らせなくてもいいのである。とはいうものの、一応はプロだからそれなりの守備力はある。パリーグからセリーグに移った読売のマルチネスにしても、あれだけ打ってくれれば、多少の拙守には目をつぶれる。
 阪神も、「三拍子揃った選手を」などとタワゴトをいう前に、とにかく打ちまくる選手だけを見つけてきてほしいものである。どんなに下手クソな一塁手がきても、広澤よりは安心して守備を見れるであろう。





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コメント (12)

ツーシーム:

クルーズ、懐かしい!

Aonori:

ツーシームさま

 このワタクシとしては、この記事自体が懐かしいです。。。
 投稿日が2001年09月10日なっています。
 まさに世界が変わる一日前ですね。

 古い記事を読んでいただき、コメントまでいただきありがとうございます。
 我ながら、これだけ(くだらない話ばかり)何年も書き続けてきたものだとちょっと感動です。

ツーシーム:

あおのり様

“継続は力なり”ですよ。

あの頃はタイガースも弱かったですよね。(笑)

Aonori:

ツーシームさま

>あの頃はタイガースも弱かったですよね。

 あんな弱いチームを作れたことの方が不思議です。。。

私設秘書:

ワタクシとしては金澤さんを欲しいとは言ってないんですが。。。

Aonori:

私設秘書殿、

 球団への不満は、当該球団に御連絡願います。

しろ松:

変化球打ちが上手く、内角球をある程度苦にしない助っ人が理想的ですね。

あおのり:

しろ松さま、

 そんな外国人がいたら、最初からメジャーとかでも成功していてこっちには来ないと思うところです。。。

しろ松:

と思っていたら、“緑上手に”と日本語で訳す選手がタイガースにやってきて、超短期間ではありましたが大活躍しましたよね??

あおのり:

しろ松さま

 タイガースにやって来た、たぶん「緑井戸」選手のことだと思いますが、タイガースでの打率は、.231・0本塁打なので、活躍したとは言いがたいのでは。
 やはり、すぐに活躍するような選手は簡単には出てこないでしょう。

しろ松:

“気ー尾”クラスの選手が出てくることを期待しましょう。

あおのり:

 まったくですね。

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