エスカレーター作法(2)
日経新聞ともあろう大新聞が、あおのりネットからネタを盗むとはヒドイものである。
ネタを盗んだかどうかは別として、あおのりネットの問題提起が期せずして社会的問題となったようである。
たまたま都営地下鉄に乗ったので、神保町で乗り換えるときに、都交通局のPRの程度を見てみたが、あの程度のPRでは誰も従わないであろう。
だいたい、PRしている張り紙がエスカレーター横の壁の側面に貼ってあるのである。そもそも、急いでいる人間は前を向いているか、もしくはエレベーターの板を見つめているはずである。少なくともエスカレーターに乗る直前の空中から張り紙をぶら下げて、「エスカレーター上で歩くと大怪我をします」くらい書かないと効き目はない。
さらに、最初の一年くらいは、駅員がエスカレーターの手前に立って、マイクで「エスカレーター上では歩いていはいけません」と一日中連呼しなければ、日経新聞のいうところの「慣習」は改善されないであろう。「慣習」を一朝一夕で変えようということ自体が間違いである。
いずれにしても、エスカレーター上を走れる人は、階段も走れるはずである。走りたいヤツは階段を走っていればいいのである。
それにしてもケシカランのは阪急電鉄である。事故が起こるまでは改善する気もないらしい。
曲がりなりにも公共機関である以上、もっとも安全な行動規範を作るべきである。
(あとがき)
そういえば、確か去年だったと思うが、東京駅の総武・横須賀線に向かうエスカレーターを歩いておられた方が、突然エスカレーターの鉄板の底が抜けたため、片足を突っ込み大怪我をしたというニュースを思い出した。どこに危険が潜んでいるか分かりません。。。
(引用)
エスカレーター片側空け危険?、「歩行招き事故のもと」――都PRに反応鈍く。
2001/08/17 日本経済新聞 夕刊
駅やデパートのエスカレーターで、首都圏では急ぐ人のために右側を空ける乗り方が慣習になっている。これに対し東京都交通局が今年六月末から、「右側空け」はエスカレーター内の歩行や走行につながり危険だとして、都営地下鉄の全駅で「歩行は思わぬ事故のもとになります」とPRを始めた。ところが慣習がすっかり定着、呼び掛けは全く浸透していないのが実情。右側の空いたエスカレーターを走り抜ける利用者の姿は至る所で見られ、交通局は頭を悩ませている。
都交通局が「歩行禁止」の呼び掛けを始めるきっかけとなったのは今年二月に起きた事故。都営新宿線の九段下駅上りエスカレーターで、駆け上がってきた女性が四十代の男性にぶつかった。女性は走り去ったが、男性は腰を強打して動けなくなり、救急車を呼ぶ騒ぎに。
同駅では事故を受け、利用者の安全を最優先にしようと歩行禁止を呼び掛けるポスターをすぐに作製。さらに都交通局としても六月末までに各駅にPRの張り紙を出すよう通達を出し、「右側空け」に伴う歩行・走行を控えるよう求めるキャンペーンに乗り出した。営団地下鉄でも、有楽町駅や池袋駅などで「歩行しないで」とポスターで呼び掛けている。
しかし、実際にはこうしたPRは全く浸透せず、空いた右側をかけ上ったり下りたりする利用者は後を絶たない。都営線利用者に聞くと、「慣習になっているのに禁止はおかしい」(三十代男性)、「急ぐ人のために禁止はせず、臨機応変に譲り合えば」(二十代女性)との反対意見が挙がる。
もっとも利用者の中には、「体が不自由で右側に立たないと乗れない人もいる」(六十代男性)、「混雑時に急ぐ人は、階段を利用すればいい」(五十代女性)と訴える声もあり、賛成派も少なくない。
他の鉄道会社は今のところ様子見の状態。JR東日本は、「歩行や走行に危険が伴うのは当然だが、慣習をやめろというのも難しい」として案内はしていない。関西では阪急梅田駅で一時、「左側を空けて」と構内放送を行っていたことも要因となり、首都圏とは逆に「左側空け」のルールが定着、各社とも歩行・走行禁止のPRはしていない。
阪急電鉄は、「左側空けが定着し、走行する人もいるが、これまで大きなトラブルはなく、現時点での禁止呼び掛けは考えていない」(広報室)と説明している。
全国のエスカレーター業者などでつくる日本エレベータ協会は、「エスカレーターはきちんと手すりにつかまって乗るのが正しい乗り方。構造上、走る衝撃に耐える作りにはなっていない」と指摘、「不要なトラブルや故障の原因にもなりかねない。正規の乗り方がベストではないか」と話している。
(引用終)
コメント (2)
混んでるときも右あけして左側は長い列になって本当に迷惑。馬鹿の一つ覚え。私は必ず、右側に立って流れを止めます。必ず「俺様の権利なんだから通せ」みたいな人が出てくるんだよね。たいした仕事していないんだから急ぐな。家を3分早く出ろ。
投稿者: name | 2006年11月02日 20:12
日時: 2006年11月02日 20:12
5年以上も前の文章にコメントいただきありがとうございます。
あれから5年、社会は何も変わっていないような気がします。。。
投稿者: Aonori | 2006年11月03日 02:58
日時: 2006年11月03日 02:58